結婚相談所の始め方6.集客の下準備としてのコンセプト作り!
DATE : 2022年8月5日

日本で最も歴史のある結婚相談所加盟連盟として多くの結婚相談所をサポートしております日本ブライダル連盟=BIUです。
前回は「結婚相談所の始め方5. 開業研修で運営ノウハウを学ぶ!」という内容で、結婚相談所を始めて開業研修を受けるところまでお伝え致しました。
研修を受けた後は正式に結婚相談所としての経営をスタートしていくところなのですが、結婚相談所として運営していくために重要なのが「会員集め=集客」です。
結婚相談所は基本的に「会員様から入会費用や月会費、成婚退会費」を頂戴するビジネスですので、ビジネスとして安定運営するために非常に重要なのが「集客」です。
今回は非常に大切な「集客」の一段回手前の「結婚相談所のコンセプト作り」についてお伝え致します。
目次はこちら
1.集客を成功させるために熟考が必要な「どんな結婚相談所にするか」というコンセプト作り

前述の通り、ビジネスとして運営していくためには顧客が必要です。そのため、結婚相談所経営の中で最も考えなければならないのが「集客」です。
そのため、集客を考える際にまずは「結婚相談所としてのコンセプト」が非常に重要になってきます。
すぐに集客を始めたい!という方も多いかと存じますが、まず一人目の入会会員を獲得するまでに考えなければならないのは「どういった価格でどういったサービスを提供するか」という点です。
1-1.サービス提供を行う顧客層をイメージする

コンセプトを決める際に非常に大切なのが「ペルソナ」を考えるということです。
どういった問題を抱えているどういった顧客にサービスを提供するのか。またどういったサービス内容、価格で有れば顧客を集める事が出来るのか。こういった事が決まらなければサービス構築が出来ません。
そのために必要なのは「独身者の具体的なデータや独身者の抱えている問題の掘り下げ」です。
ペルソナとは「顧客の詳細像」をイメージする作業です。仲人型結婚相談所のペルソナ作りでは色々と考える必要があります。
例を上げると以下です。
性別 | 男性 |
---|---|
年齢 | 38歳 |
収入 | 年収450万円 |
在住地域 | 東京都内 |
職業 | 中小企業の経理部門 |
過去の恋愛経験 | 平均よりも少なめ |
出会い | 20代までは有ったが、周囲が結婚をして出会いの機会も少ない |
過去の婚活 | マッチングアプリを利用してみたが、思うように結果が出ず諦めた |
習い事 | 無し |
月に洋服にかける費用 | 月平均2000円 |
婚活で抱える問題 | 自己の男女関係の経験不足。出会いが少ない事 |
これはあくまで例の一つです。項目はもっと多く、もっと詳細に作成して頂く必要が有ると思いますし、この様なペルソナ作りというのは何人もイメージ作りを行って頂く事が大切です。
まず、ペルソナを作成し始めると「全く結婚相談所を利用する必要がない人物像」というのもいる事がご理解頂けると思います。
重要なのは「結婚相談所を利用する層」のイメージをして頂くことです。
前述の例の場合ですと「出会いがない」という点や「マッチングアプリで失敗した」といった点などが重要になってきます。
また、趣味や洋服などにどれくらいコストをかけるのか、という点も非常に重要です。理由としては「多趣味な方は婚活よりも趣味にお金をかけたい」という点が解りますし「月に洋服にかける費用」という点では異性に対してどう映るのか、その問題をどう解決するのか、という具体的な点が見えてきます。
収入などもきちんと考えなければなりません。理由はやはりサービス提供の価格設定をしっかりと考える必要があります。年収が350万円の方と500万円の方、両方を集客する必要がある場合、どうしても年収350万円の方が利用しやすいコース作りは熟考が必要です。
また、そもそも低年収の男性をターゲットから外す、などのイメージもペルソナ作りから見えてくる可能性があります。しかし、収入の格差は非常に大きな時代ですので、低年収の方を切り捨てることは非常にリスクが高く、また女性の年収の方が平均的に低めになってしまう点なども考慮する必要があり、ペルソナを考えることで「サービス提供価格」を想定する事が出来ます。
中にはいわゆる「自分が欲しい金額」を価格に設定される方もいらっしゃるかとは思いますが、現在の婚活サービス利用者層は10年前の顧客に比べて経済的に厳しい「バブル未経験世代」である事も考えなければなりません。
また、ペルソナ作りで非常に重要なのは「自分が求める顧客像」を脇において頂いて「本当に実在しそうなリアリティのある顧客像」を設定して頂く必要があります。
そのためにリアリティは非常に重要ですので、様々な方面から情報を集めて頂いたり、また街を歩く時も他者を観察して頂いて婚活マーケットにいるリアルな顧客像を作って頂く必要があります。
官公庁のデータやマーケティング企業のデータなどもインターネット上にありますので、そういった具体的なデータも活用してペルソナ作りの助けになります。
1-2.ペルソナを踏まえ具体的なターゲットを決める

前項で検討したペルソナの質と量が上がると、顧客とすべきターゲットが見えてきます。
そこで「どういった顧客に対してどの様なサービスを提供するか」という点を考える段階になります。
例えばですが「マッチングアプリで結婚出来なかった層」とひとまず決めたとして、そこでどういったサービスを提供するのかという点もきちんと考える必要が出てきます。
また、自分がどういった顧客の対応をするのが得意なのか、顧客から見て自分はどういった事を提供できるのか、というご自身の強み・弱みも、極力主観的にならず他者から意見を取り入れながら考える必要があります。
ざっくりと「独身者であれば誰でもOK」という考え方は昨今の婚活サービスを考えると難しいです。
とくに大手結婚相談所はこういった「幅広い独身者に対して膨大な広告費用でアピールする」というマーケティングになります。
小規模な仲人型結婚相談所として、大手と同じ様な顧客層にサービス提供を行う事をイメージして頂きたいのですが・・・、現実は厳しいのでは無いかと思います。
正直なところ、結婚相談所開業直後から具体的なターゲットを決めすぎるのはリスクが高いのですが、少なくとも「顧客にとって無理の無い価格設定」などを考えて頂く上ではターゲットを決めて頂く事は非常に大切です。
ここで間違えてはならないのは「高年収でルックスの良い男性」や「お見合いが殺到しそうな美しい女性」といった「自分にとって好ましいターゲット」を決めるのでは無く「集客を着実に成功させるためのターゲット作り」です。
実際のところ「異性関係に問題がない人」と「異性関係に問題を感じている人」を比較した場合、費用を支払いたいのは「異性関係に問題を感じている人」となります。
自分の過去のキャリアや経験から、どういった事を顧客に提供できるのか。そういった事を考えながら顧客のターゲット層を検討して頂く必要があります。
例をあげますと、以下の様になります。
性別 | 女性の場合 |
---|---|
年齢 | 35歳以上 |
収入 | 年収300万円 |
在住地域 | 東京都内 |
職業 | 事務職 |
過去の恋愛経験 | ほぼ恋愛経験無し |
出会い | 全くない |
過去の婚活 | マッチングアプリを利用してみたが、思うように結果が出ず諦めた |
性格 | 大人しく保守的 |
ルックス | 地味 |
コミュニケーション能力 | あまり話す方では無く、特に異性を相手にすると話すのが非常に難しい。 |
お相手への希望 | 特に高望みはしていない |
相談所に求めるサービス | 自分の弱点を克服出来る結婚相談所。 |
これもあくまで一例に過ぎませんが、充分に結婚相談所を利用するべき理由がある顧客像です。
とくに恋愛や異性関係にコンプレックスが強い方や、コミュニケーション能力やファッションなど、異性にアピールする事に苦手意識が強い方こそが仲人型結婚相談所向きの顧客像です。
もちろんこういった例もあくまで一例に過ぎません。年配でバツイチの男性や、上記の例とは逆にいわゆるバリキャリ女性も別の問題を抱えているケースがあります。
大切な事は「結婚相談所のサービスを必要とする方はどういった問題を抱えているのか」という点を具体化し、それを解決することです。
特にBIU=日本ブライダル連盟で開業して頂くと男性向けのファッション指南などの資格取得も行う事が出来、ハートグラム診断や恋愛診断といった診断ツールで顧客接点を設けることも可能です。
こういったサービスは問題を抱えている顧客の問題解決を行う事が出来ますので、開業研修時に得たスキルや、ご自身の過去の経歴なども含めてターゲットづくりをして頂く必要があります。
1-3.自社の強み・サービス提供内容を決める
ペルソナ作り、ターゲッティングを検討頂いた後、自社の強みやサービス提供の内容を決めて頂く必要があります。
経営とは基本的に「競合他社との競争」です。そのため、非常に大切なのが「他社には無い自社の強み」を見出して頂くことです。
例えばですが、心理カウンセリングの資格をお持ちの場合は自社の強みは「顧客の心理面をサポート出来る」という点です。
また、例ですが「結婚相談所で婚活をした経験が有る」という方であれば、それも大きな強みになります。すでに他社サービスを受けた経験が有るという事が強みになります。
結婚相談所の業務は基本的に「入会面談→お相手の紹介→会員の悩みの解決→お相手の紹介→会員の交際→成婚」といった流れになりますが、特に大切な事は「会員の悩みの解決」になります。
この悩みは異性関係だけに限ったことでは無く、金銭関係かもしれません。そうすると料金設定で他社と差別化する事も可能です。
強みと言われても自分の事ほど把握出来ないものです。
そこでおすすめなのが「箇条書きで思いついた事をどんどん書き出していく」という作業です。
この箇条書きに関しては、以下の様な内容がおすすめです。
1.顧客に対して提供したい価値。他社と比較しての強み。
2.上記を実現出来る理由。
3.顧客に対してどの様な気持ちを持っているのか。
4.顧客のターゲット像。
もちろん、上記よりも多い項目を作成して頂いても構いません。
これらを考えて頂き、思いついたまま書いて頂くことで、自分がどういった結婚相談所を作るのかという頭の中にあったイメージが具現化していきます。
可能でしたら第三者に自分が考える結婚相談所が魅力的かどうかという点を聞いてみて頂くと良いです。
経営とは「第三者からお金を貰う作業」です。そのため、主観ばかり先走ってしまうと自己満足になってしまい、顧客に選ばれない結婚相談所になってしまう可能性があります。
もちろん、BIU=日本ブライダル連盟では開業後のサポートも非常に力を入れておりますので、こういったサービス作りのお手伝いもさせて頂いております。
ぜひともご自身の考える結婚相談所像についてお伝えください。過去の経験からお伝え出来る事が多数ございます。
また、BIU=日本ブライダル連盟では会員データベースをスマートフォンアプリ対応しておりますので、他加盟連盟所属の結婚相談所に比べて相談所と顧客がより密に接する事が出来ます。
結婚相談所の強みを増やすのが加盟連盟の仕事です。様々な施策で結婚相談所の皆様の経営をより優位に進められるように取り組んでおります。
1-4.競合他社の調査

前項までにお伝えした項目が出来たら、競合他社の調査を開始して頂く必要があります。
自分が活動する商圏で、競合する他の結婚相談所の提供サービスや価格などをインターネットなどを活用して調べて頂く必要があります。
次項で価格設定についてもお伝え致しますが、競合他社の調査をせずに価格策定を行うと非常に窮地に立たされる場合があります。
商圏の結婚相談所を全車網羅するくらいの気持ちで、競合他社を調査して頂く必要があります。
調査において大切なのはまず「価格設定」です。
さらに、どういったサービスを提供しているのかという点や、プランなどから対象としている顧客像なども確認する必要があります。
1-5.提供サービス構築、プラン・コースの策定
競合調査が終わりましたら、提供サービスやプラン・コースを決めて頂く必要があります。
前述の競合調査で他社の費用が把握できているはずですので「他社よりも安いコース」を作成する事も可能ですし、「他社と価格は変わらないけど充実したサービスを受けられる」といったプランも考えられます。
ここで検討が必要なポイントなのですが、ただ低価格設定を行うと他社も自社も安売り合戦で疲弊してしまうという点です。
働きに対してきちんと収益を得られるプラン構築が重要です。
また、前述の「競合他社の調査」でも注意して頂きたい点が有るのですが、運営歴が長く、加盟連盟も複数所属し紹介可能人数が多く、成婚退会の実績も多数ある結婚相談所は、同じくらいの価格設定だと比較された際にどうしても負けてしまうという点も考慮しなければなりません。
簡単に「顧客の成婚まで自分がどれだけ働くか」という点を洗い出して頂き、そこで一時間あたりの収益を考えて頂くと費用は出しやすいです。
「安くて品質が高い」というサービスを提示する事ができるのが理想ですが、最終的に収益が少ないのでは本末転倒です。働き損にならない価格設定を検討してください。
コース作成のポイントは「月でお見合い申込み出来る人数」「定期面談の時間や回数」「入会時に写真撮影やファッションサポートをするか」といった点です。
料金策定に関しては、前項までにお伝えした事を全て動員して頂くと見えてくるかと思います。
是非他社との比較表などを作成して頂いて、一目見て魅力的に見えるプラン・コースを作成してください。
もちろんこういったプラン策定に関してもBIU=日本ブライダル連盟にてサポートさせて頂いております。ご相談ください。
最後に
今回は「結婚相談所の集客の下準備としてのコンセプト作り!」をお伝えさせて頂きました。
文面ですとどうしても表面的になってしまうのですが、実際に開業されたタイミングではより深くこれらの作業を行って頂くことになります。
「どういった結婚相談所を作るのか?」という点は結婚相談所経営にとって非常に大切な土台です。他の結婚相談所加盟連盟に比べ、BIU=日本ブライダル連盟は結婚相談所のコンセプト作りにもじっくりと時間をかけて相談させて頂いております。
結婚相談所の開業をご検討の方は、是非とも一度日本ブライダル連盟=BIUにご相談ください。
株式会社日本ブライダル連盟 営業本部 担当:佐久間
TEL :03-5332-6807
MAIL :sakuma@biu.jp
また、結婚相談所の始め方についてシリーズで記事を作成しております。未読の方は以下の記事を是非御覧ください。
結婚相談所の始め方1.結婚相談所の種類・どんなところか知る!
結婚相談所の始め方7.集客を始めて「会員第一号」を獲得する!
結婚相談所の始め方9.会員のお見合いとモチベーションの維持!

