幸せになる近道はお金だけではない。

人が幸福を感じる要因とは何でしょうか。

 

真っ先に思い浮かぶのはお金ですね。収入が高いほど住居や食事、衣服や嗜好

品にたくさんのお金をかけて贅沢ができます。しかしながら、米世論調査会社の

ギャロップが08年から09年にかけて調査したデータの分析によれば、感情的幸福

は「年収七万五千ドルまでは収入に比例して増大するのに対し、これを超えると

比例しなくなる」というのです(アメリカ人の金銭欲が高い傾向を鑑み、日本円

では五百~六百万円)。なぜここを境に比例しなくなるのでしょうか。

 

その理由は、お金によって満たされるのは「生活満足度」だけで「幸福度」ではな

いからです。生活満足度は、幸福を作る要素の一つにすぎません。例えば豪華

なクルマを所有していても、それを超える豪華なものが目に入れば満足度は下がって

しまいます。このように、所得や物的財で構成され、周囲との比較により満足を得る

「地位財」では幸福にはなれるのですが、その持続性が低いのです。

 

一方、人と人とのつながりや、健康や自由、良質な環境からなる「非地位財」では、

他人との相対比較とは関係なく幸せが得られます。人と人とのつながりや人生の

充実は、他人との比較で揺らぐものではありません。このためこれから得られる幸福

は長続きすることが特徴である・・・と心理学者のダニエル・ネトルはその著書「目か

らウロコの幸福学」で論じています。

 

経済的な繁栄が幸福と連動しないことは、国連が今年三月に発表した「世界幸福度

報告書」でも証明されています。日本は世界の実質GDP(国内総生産)ランキング

では第三位ですが、幸福度ランキングでは五十三位でした。

 

結婚の一義的な意味は、特に女性にとっては、「地位財」の増加です。しかしながら、

女性が求める「地位財」の増加を達成できる男性がいなくなっている現実があります。

そこで提案です。まずはお相手に求める年収(「地位財」)の目論みの考え方を世帯年収

という考え方に変えていくことはできませんでしょうか?一人の年収では大変でも、

共働きなら年収は倍になるわけで、結婚さえすればこれまでより、確実に「地位財」は

増加します。

加えて、「非地位財」を重視したお相手選びは如何でしょうか?お見合いやお付き合いを

数多くこなさなければならないかも知れませんが、収入のハードルを見直せば門戸は

広がり、また、合わせて非地位財を構成する価値観が共有できれば、

ご成婚後の幸せも長続きするのではないでしょうか。